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Love triangle +1
第7章 3つのプロポーズ
「あいつの事だ。今日もどこ行くにも張り切ってただろ。このホテルもかなり奮発してるしな。それだけお前の事を大切に想ってる証拠だ。好きが過ぎて暴走する時もあるけど、基本悪気はない」

とりあえず黙って聞いていた真理愛だったが、結局弟を庇うかのような礼音の発言に我慢出来なくなる。

「悪気がなければ何してもいいの?兄弟揃ってやっぱり似た者同士ね」

刺々しい真理愛の皮肉に、礼音の双眸が微かに狭まる。
場所が場所なだけにどうかされるのを覚悟していたが、だけどそれ以上の何かは起らない。
怒りや哀しみ、その他諸々の感情を纏いながら礼音を睨んでいた真理愛は、拍子抜けした。

「ともかく。まず機嫌を直せ。風呂にも入らず、化粧も落とさないままふて寝するつもりか?さぞかしお肌に悪いだろうな」

痛い所を礼音に突かれ、真理愛は口を噤む。

「俺がどうにかするって、あいつはシャワー浴びに行かせてる。今の内にシーツから出て来い。俺に無理矢理叩き起こされた事にすれば問題ないだろ」

最終的には礼音に折れる形で、真理愛は体を覆っていたシーツを手放した。
なるべく渋々を装ってはみたものの、口元を緩める礼音を前に、最高に恥ずかしくなってしまう。
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