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Love triangle +1
第7章 3つのプロポーズ
「仲直りのキス」

二人が何をしていたのかは明らかなのに、そこには少しも触れない。
ベッドが弾む中、利音は仰向けの真理愛に口付ける。
一方的に自分のぺースで事を進める辺り、非常に彼らしかった。
それから恐らく、自分は殆ど悪くないと思っているのも。
あと僅かで絶頂という高波がすっと引いてゆくもどかしさを感じながら、真理愛は呆れる。

「私、まだリオを許したって一言も」
「兄貴とセックスしてて機嫌悪いはずがないだろ」

真理愛の隣りに寝そべりながら、利音はつまらなさそうに口を尖らす。

「イカせまくられてる最中に他の事を考えてる暇なんてない。……本当は、俺が真理愛を独り占めする予定だったんだけどな」

指示通り長風呂を済ませてくれば、ベッドでは既に睦み合いがスタートしていた。
自分の特権だったはずなのに、とっくに彼女の体を広げていた兄。
不満がないと言ったら嘘になる。
シーツを力任せに引き剥がすなど造作もなかったが、生憎そんな乱暴は好まない。
八方塞がりを打開するべく兄に助けを求めたのだが、果たしてどんな魔法を使ったのか、見事宥めてくれたらしかった。
文句こそ出たが、自分は恩知らずではない。
今夜の一番は譲るしかない。
それ以上は呑み込んだ利音を横目に、礼音は再び真理愛を見た。
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