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Love triangle +1
第8章 繋がらない繋がり
「初めてでこんなに上手に作れるなんて、私ってば天才じゃない?」
「ふふ。味噌汁も出汁が効いてちょうどいい味だしね」
「でしょ?」
「苦手だって思い込んでただけで、実は料理のセンス結構あるのかも。慣れさえすれば、美味しい物もっと沢山作れるようになるよ」
『天才』は半分冗談で言ったに過ぎなかったが、決して否定せず、長所を上手く引き出すような塁の語り口は、真理愛を徐々にその気にさせてゆく。
「次はオムライス作ってみたいな」
「じゃあ、次の休みに一緒に挑戦してみようか」
すっかりやる気になった真理愛は、塁の提案に大きく頷いた。
「ハンバーグも、家でまた練習してみる。塁に手伝ってもらわなくても、一人で美味しく作れるように」
「うん。けど真理愛」
「無理してない。美味しいもの、塁に食べてもらいたいなの」
真理愛の真剣な眼差しに、塁は持っていた箸をテーブルに置いた。
「真理愛が毎日頑張ろうって思ってくれてて、本当に凄く嬉しい。この分だと俺が思ってるよりもずっと早くその日が来そうな気がして、なんだかどきどきしてきた」
「その日?」
「真理愛が俺の奥さんになる日」
真理愛の口元からハンバーグの小さな欠片を取ってやりながら、塁は微笑んだ。
「ふふ。味噌汁も出汁が効いてちょうどいい味だしね」
「でしょ?」
「苦手だって思い込んでただけで、実は料理のセンス結構あるのかも。慣れさえすれば、美味しい物もっと沢山作れるようになるよ」
『天才』は半分冗談で言ったに過ぎなかったが、決して否定せず、長所を上手く引き出すような塁の語り口は、真理愛を徐々にその気にさせてゆく。
「次はオムライス作ってみたいな」
「じゃあ、次の休みに一緒に挑戦してみようか」
すっかりやる気になった真理愛は、塁の提案に大きく頷いた。
「ハンバーグも、家でまた練習してみる。塁に手伝ってもらわなくても、一人で美味しく作れるように」
「うん。けど真理愛」
「無理してない。美味しいもの、塁に食べてもらいたいなの」
真理愛の真剣な眼差しに、塁は持っていた箸をテーブルに置いた。
「真理愛が毎日頑張ろうって思ってくれてて、本当に凄く嬉しい。この分だと俺が思ってるよりもずっと早くその日が来そうな気がして、なんだかどきどきしてきた」
「その日?」
「真理愛が俺の奥さんになる日」
真理愛の口元からハンバーグの小さな欠片を取ってやりながら、塁は微笑んだ。

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