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Love triangle +1
第1章 礼音
「……り、あ」
「ん……っ」
「真理愛《まりあ》も、出せ」
「や、っ」
「俺が出せって言ったら、出すんだよ」
歯向かう真理愛を一喝し、彼は自分のそれで彼女の舌先を器用に絡め取った。
図らずも彼の口内へと誘われた真理愛の舌は強めに吸われ、そのままそこへ留まり続ける事となる。
7年前と同じ、自分勝手な口付け。
あの夜。
恐怖に固まっている自分の側に寄り、許可も得ぬまま唇を重ねてきた。
セックスどころか、キスさえ未経験だったのに、一瞬にして彼は自分から初めてを奪っていった。
胸をときめかせる間も、見つめ合う隙も与えられない、一方通行の接吻。
甘酸っぱいレモンのような味を味わう余裕もなく、ただされるがままになっていた。
優しかったのはほんの刹那。
すぐさま唾液を纏ったぬるりとした舌が口いっぱいに侵入してき、何もかもが初めてだった自分は吐き気さえ催した。
嘔吐に至らなかったのは、健気に我慢していたからではない。
彼の舌に対処しきれぬ内にTシャツの中に忍んできた指に吃驚し、それどころではなくなったからだった。
「ん……っ」
「真理愛《まりあ》も、出せ」
「や、っ」
「俺が出せって言ったら、出すんだよ」
歯向かう真理愛を一喝し、彼は自分のそれで彼女の舌先を器用に絡め取った。
図らずも彼の口内へと誘われた真理愛の舌は強めに吸われ、そのままそこへ留まり続ける事となる。
7年前と同じ、自分勝手な口付け。
あの夜。
恐怖に固まっている自分の側に寄り、許可も得ぬまま唇を重ねてきた。
セックスどころか、キスさえ未経験だったのに、一瞬にして彼は自分から初めてを奪っていった。
胸をときめかせる間も、見つめ合う隙も与えられない、一方通行の接吻。
甘酸っぱいレモンのような味を味わう余裕もなく、ただされるがままになっていた。
優しかったのはほんの刹那。
すぐさま唾液を纏ったぬるりとした舌が口いっぱいに侵入してき、何もかもが初めてだった自分は吐き気さえ催した。
嘔吐に至らなかったのは、健気に我慢していたからではない。
彼の舌に対処しきれぬ内にTシャツの中に忍んできた指に吃驚し、それどころではなくなったからだった。

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