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Love triangle +1
第2章 遡る朝
「名器とか、やめて」
赤面しながら真理愛は礼音を詰るが、彼は至って真面目だった。
「この上ない褒め言葉だ。十分自慢に値する」
「誰に自慢しろっての、そんな事。……自分で分かるものじゃないし、ほんとどうかも怪しい。ただ恥ずかしいだけ」
「俺が知ってればそれでいい」
礼音は、真っ赤な真理愛の唇を啄んだ。
「知れたら、皆お前に夢中になる。だから、誰にも知られないようにしろ」
──いいな?
間近で釘を刺され、真理愛は息を呑む。
「他の男に簡単に脚を開くなよ」
「自分は彼女もいれば、風俗にも通ってるくせに」
「明日別れる。大して気持ち良くないし金の無駄だと悟ってからは、どこにも行ってないって言ってるだろ」
もう無理だと音を上げても聞く耳持たず、昨日も欲望の赴くまま自分を貫いた男の影は、今はない。
顔にかかった髪を払い、頬を撫でてくる手は、間違いなくとても優しかった。
「お前もあんな男、さっさと早く別れろ」
面白くなさそうに言い捨てる礼音に、真理愛は言葉を失う。
赤面しながら真理愛は礼音を詰るが、彼は至って真面目だった。
「この上ない褒め言葉だ。十分自慢に値する」
「誰に自慢しろっての、そんな事。……自分で分かるものじゃないし、ほんとどうかも怪しい。ただ恥ずかしいだけ」
「俺が知ってればそれでいい」
礼音は、真っ赤な真理愛の唇を啄んだ。
「知れたら、皆お前に夢中になる。だから、誰にも知られないようにしろ」
──いいな?
間近で釘を刺され、真理愛は息を呑む。
「他の男に簡単に脚を開くなよ」
「自分は彼女もいれば、風俗にも通ってるくせに」
「明日別れる。大して気持ち良くないし金の無駄だと悟ってからは、どこにも行ってないって言ってるだろ」
もう無理だと音を上げても聞く耳持たず、昨日も欲望の赴くまま自分を貫いた男の影は、今はない。
顔にかかった髪を払い、頬を撫でてくる手は、間違いなくとても優しかった。
「お前もあんな男、さっさと早く別れろ」
面白くなさそうに言い捨てる礼音に、真理愛は言葉を失う。

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