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Love triangle +1
第2章 遡る朝
「小さい頃から娘のように可愛がってもらってた。大好きだったおじさんやおばさんを哀しませるような事、出来ないって思うじゃない。どんなにあなたが酷い人でも、おじさん達は関係ない。警察なんかに行けないって躊躇して当たり前じゃない。そういう私の気持ちをあなたは利用した。狡いよ」

彼の前では絶対泣くまいと決めていた。
既の所で涙をストップさせ、真理愛は苦しい心境を吐露する。

「家族ぐるみの付き合いをしてきたから、私の両親だってどんなにショックかとか。……そんな色々を考えてたら、誰にも言わず自分一人で抱え込むしかなかった。それをああしろこうしろ、偉そうに私に指図してこないで」

一気に捲し立て、真理愛は礼音の胸に爪を立てた。
無意識の内に怒りが変換されての行為だった。

「耳にタコだろうけど、俺はお前を犯したつもりはない。好きな女を自分のものにしたかっただけだ」

皮膚に食い込む真理愛の爪に礼音は眉を顰めたが、特段振り払う事はしない。
彼女を抱く手を緩める事なく、嘘偽りない事実を告げる。
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