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Love triangle +1
第2章 遡る朝
「好きな女が一つ屋根の下で寝てると思ったら、我慢出来なかった。帰った日にたまたまお前がいるとか、ただの偶然で片付けられないくらいの運命を感じた。この機会を逃したらって考えたら、どうするかなんて一つしかなかった」

幾度聞いたかしれない、彼の告白。
何度耳にしても、納得いかない事だらけだった。
我慢が出来ないでしてたら、世の中性犯罪で溢れてる。
運命とか、ただの偶然に過ぎない。
自分のあずかり知らない所で進んでいた、真夜中の計画。
人の道を外れているのは確実なのに、熱っぽい彼の語り口調は、いつも自分をおかしく惑わしてくる。
彼の胸に立てていた爪は、いつしか引っ込んでいた。
決して許した訳じゃない。
けれどいつもなんだか曖昧となり、自分の気持ちが分からなくなってしまう。
自分には憎む権利も怒る権利もある。
なのに──。
そんな迷いが、彼との長きに渡る歪な体の関係にも繋がっていた。
どう考えても普通じゃない。
誰に言われずとも、そんな事は自分が一番よく分かっている。
それなのに──。
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