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Love triangle +1
第1章 礼音
「そんな訳ないじゃない。初めての夜は、痛くて辛くてそれどころじゃなかった。処女抱いて気持ち良かったのはあなただけ」
いつか大好きな人に捧げたいという夢は、予想もしていなかった人物によってあっさり打ち砕かれた。
怖さと痛みを必死に耐え、絶対に泣くまいと唇を噛み締めていた。
それが自分を不当に蹂躙する男に出来る、最大限の抵抗だった。
「そんな意地の悪い事いつまでも言うなよ。声押し殺してるお前を見たらかわいそうで、早々に終わらせただろ」
「かわいそうに思うくらいの慈悲を持つ男なら、そもそもレイプなんて真似しないでしょ」
虫唾が走り、まりあが言い捨てれば、苦笑いしていた彼の顔が一瞬で締まった。
「言葉選べっていつも言ってるだろ」
真理愛の鼻先に自分のそれを押し当て、彼は低く命じる。
その面は静かな怒りを湛えており、肝が冷える。
真理愛は、瞬時に口を噤んだ。
「俺はお前を犯したつもりはない。恋愛感情があるセックスは、れっきとした愛情表現の一つだ」
「だからそれは……!」
あの時の二人に、そんなものはなかった。
百歩譲ったとして、少なくとも自分には。
なのにこの彼ときたら、毎回こんな調子だった。
正常な思考回路をしてたら、間違ってもそんな風には言えない。
非情な行為を正当化する為の言い訳にしか思えなかった。
しかし抗議しかけた真理愛の唇には、再び彼の口唇が噛み付くように重なった。
いつか大好きな人に捧げたいという夢は、予想もしていなかった人物によってあっさり打ち砕かれた。
怖さと痛みを必死に耐え、絶対に泣くまいと唇を噛み締めていた。
それが自分を不当に蹂躙する男に出来る、最大限の抵抗だった。
「そんな意地の悪い事いつまでも言うなよ。声押し殺してるお前を見たらかわいそうで、早々に終わらせただろ」
「かわいそうに思うくらいの慈悲を持つ男なら、そもそもレイプなんて真似しないでしょ」
虫唾が走り、まりあが言い捨てれば、苦笑いしていた彼の顔が一瞬で締まった。
「言葉選べっていつも言ってるだろ」
真理愛の鼻先に自分のそれを押し当て、彼は低く命じる。
その面は静かな怒りを湛えており、肝が冷える。
真理愛は、瞬時に口を噤んだ。
「俺はお前を犯したつもりはない。恋愛感情があるセックスは、れっきとした愛情表現の一つだ」
「だからそれは……!」
あの時の二人に、そんなものはなかった。
百歩譲ったとして、少なくとも自分には。
なのにこの彼ときたら、毎回こんな調子だった。
正常な思考回路をしてたら、間違ってもそんな風には言えない。
非情な行為を正当化する為の言い訳にしか思えなかった。
しかし抗議しかけた真理愛の唇には、再び彼の口唇が噛み付くように重なった。

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