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Love triangle +1
第3章 利音
「そんな盗み見しなくても、近くでいくらでも見ればいいだろ」

ソファに辿り着く途中で彼に掴まり、背後から抱き竦められる。
真っ赤なまま固まっていれば体を半回転させられ、向かい合う形となった。

「好きなだけ見ろ。俺も真理愛をずっと見てたい」

茶色の瞳に誘い込まれるように見詰め合い、唇と唇が吸い寄せられるように触れる直前。
部屋のドアがノックされた。
キスは中断され、真理愛の肩が小さく震える。
真理愛を抱く腕を離し、礼音はなんの躊躇いもなく扉へと足を進める。
施錠を解き、ドアの外に立っていた人物と二言三言言葉を交わし、そのまま部屋の中へと招き入れた。

「おはよ、真理愛」

薄茶色の髪と両眼。
整った顔も声も高身長も、一見すれば見分けがつかない程の一致ぶり。
果たしてそれは、一卵性の彼の弟。

「利音《りおん》」

笑顔で抱き付いてきた男を受け止めながら、真理愛はその名を呼んだ。

「ん……っ」

名前を口にした唇は閉じる間際に、利音によって塞がれる。
そのままゆっくりと入ってきた舌に暫し愛撫され、脱力しかけた頃ようやく自由を許された。
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