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Love triangle +1
第4章 背徳の戯れ
昼営業はやっていないみたいだと適当な嘘を吐いたところ、ならばと礼音が会社の接待でたまに使うという焼肉店に連れてこられた。
口から出まかせだったが、所望していた松阪牛もある高級店だった。
日頃の鬱憤を晴らすべく、メニュー表の高いものから順に次々頼んでやったのが、その全てをなんの疑問も持たず彼は注文した。
テーブルに光り輝くブランド和牛の数々が置かれているのは、そんな理由からだった。
しかも入店してまだ30分も経っていない。
例え追加注文などしても、そもそもまだ殆ど食べてもいないので、テーブルに置くスペースはなかった。
それは彼も分かっているはずなのに、本気で尋ねてくる。
もっとも、こんな彼は至極当たり前の事だった。
ベッドの上では強引で、荒々しく、意地の悪い事ばかりしてくるくせに、それ以外の場所ではその片鱗がないくらい自分を気遣ってくる。
7年前自分を犯したのは実はこの彼じゃないのではないかと、思わず錯覚してしまう。
完全に突き放してしまえないのは。
だめだと思いながらも応じてしまうのは。
こうして見詰めてくる優しい眼差しに、つい惑わされてしまうからだった。
口から出まかせだったが、所望していた松阪牛もある高級店だった。
日頃の鬱憤を晴らすべく、メニュー表の高いものから順に次々頼んでやったのが、その全てをなんの疑問も持たず彼は注文した。
テーブルに光り輝くブランド和牛の数々が置かれているのは、そんな理由からだった。
しかも入店してまだ30分も経っていない。
例え追加注文などしても、そもそもまだ殆ど食べてもいないので、テーブルに置くスペースはなかった。
それは彼も分かっているはずなのに、本気で尋ねてくる。
もっとも、こんな彼は至極当たり前の事だった。
ベッドの上では強引で、荒々しく、意地の悪い事ばかりしてくるくせに、それ以外の場所ではその片鱗がないくらい自分を気遣ってくる。
7年前自分を犯したのは実はこの彼じゃないのではないかと、思わず錯覚してしまう。
完全に突き放してしまえないのは。
だめだと思いながらも応じてしまうのは。
こうして見詰めてくる優しい眼差しに、つい惑わされてしまうからだった。

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