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Love triangle +1
第4章 背徳の戯れ
「真理愛、タン焼けたよ」
利音が再び箸を差し出してき、真理愛は口を開ける。
「おいし?」
真剣な表情で待つ利音に少しの間を置いて頷けば、彼は心底嬉しそうに目を細める。
「いつでも焼いてあげるから、焼いて欲しい時はすぐに言うんだよ?分かった?」
二度念を押し、利音は自分も食事を進め始めた。
カルビを白米で巻いて大口で頬張り、その美味しさを両眼を閉じて噛み締める姿は、ともすれば体育会系の男子高校生のようでもあった。
ほんの少し前まで自分を心身共に辱め続け、衰えを知らない欲の塊で容赦なく貫いてきた男はいない。
ある意味兄よりも激しく攻めてくる傾向のある弟も、一旦ベッドを下りれば嘘のように穏やかで爽やかな好青年となる。
兄以上に自分を労わり、それこそお姫様を相手にしているかのような扱いをしてくる。
決して冗談ではなく、自分で一回も箸を持つ事なく食事を終えられるくらい、とにかく何から何まで至れり尽くせりなのだ。
兄が止めなければ、今日も確実にその方向に向かっていただろう。
会社こそ異なるが、優秀さでは兄に引けを取らない彼もまた有名な上場企業に勤めるエリートだった。
見た目も頭脳も経済力も申し分ない人間。
ただ一点、7年前に自分を襲った事実さえなければ。
利音が再び箸を差し出してき、真理愛は口を開ける。
「おいし?」
真剣な表情で待つ利音に少しの間を置いて頷けば、彼は心底嬉しそうに目を細める。
「いつでも焼いてあげるから、焼いて欲しい時はすぐに言うんだよ?分かった?」
二度念を押し、利音は自分も食事を進め始めた。
カルビを白米で巻いて大口で頬張り、その美味しさを両眼を閉じて噛み締める姿は、ともすれば体育会系の男子高校生のようでもあった。
ほんの少し前まで自分を心身共に辱め続け、衰えを知らない欲の塊で容赦なく貫いてきた男はいない。
ある意味兄よりも激しく攻めてくる傾向のある弟も、一旦ベッドを下りれば嘘のように穏やかで爽やかな好青年となる。
兄以上に自分を労わり、それこそお姫様を相手にしているかのような扱いをしてくる。
決して冗談ではなく、自分で一回も箸を持つ事なく食事を終えられるくらい、とにかく何から何まで至れり尽くせりなのだ。
兄が止めなければ、今日も確実にその方向に向かっていただろう。
会社こそ異なるが、優秀さでは兄に引けを取らない彼もまた有名な上場企業に勤めるエリートだった。
見た目も頭脳も経済力も申し分ない人間。
ただ一点、7年前に自分を襲った事実さえなければ。

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