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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第5章 『未亡人の奥様の白鳥様』
今日は…依頼を受けて来たんじゃないので、
美幸は家に居ないかも知れない。
美幸はこの商店街にある…スーパーで
品出しやレジ打ちのパートをしている。
ご主人は…仕事中の事故で亡くなったので、
会社側からの退職金と
保険金も…結構な金額だった様で。
ご主人が、結婚前から貯えていた貯金もあり。
家のローンの支払いが無くなった後は、
母と子供1人なら…、十分に…仕事をせずとも
食べて行ける位は、貯えがあるのだが。
自分が……僕に依頼をして…、
自分を慰めて貰う事に
ご主人が遺してくれたお金を使うのは…
流石に気が引けてしまうからと…。
ある意味…僕を買うためのお金を…
スーパーのパートで稼いでいる感じだった。
ピンポ―――ン
茂木は、白鳥の表札が掲げられている家の
玄関のインターフォンを鳴らした。
応答がないなら帰るつもりだった。
ただ…会う予定があった日じゃないが、
たまたま近くに来たから寄っただけ…
それだけの理由で足を運んだ。
と…言うのは…、言い訳の様な…感じで。
実は…、今月の…その予約が…まだ無かった。
いつもなら、前の月の内に予約をしてくれるのに。
こんな事は…この、2年間で初めてだ。