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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第5章 『未亡人の奥様の白鳥様』
もう…月が替わってから4日程経っているのに。
美幸からの予約は、依然として入って居なかった。
しかし、玄関のインターフォンを鳴らしても、
中からの応答は無かった。
もう一度、ピンポーンとインターフォンを鳴らして。
少し応答を待っていたが、やはり美幸は
スーパーのパートで出ている様で。留守の様だ。
『やっぱり…居ないか……』
そう茂木が…呟いて、白鳥の家に
背を向けて茂木が歩き出した頃に、
ガチャと遅れて
玄関のドアが開く音が後の方でした。
余程慌てていたのか…、
玄関にあるつっかけも履かずに裸足のままで
美幸が家を飛び出して来て。
そのまま…、後ろから茂木に抱きついて来た。
『あの…ッ、美幸さん…?』
その…美幸の行動に…思わず…驚いてしまった。
ここは…美幸の家なのだ、昼日中とは言え
ご近所の人に外で堂々とこんな事をして居たら
見られるかも知れない…そんな状況なのに…。
『美幸さん…、どうかされましたか?
こんな…所で…、僕に
抱きついたりしたら…ダメじゃないです?』
「…………ッ…」
そう…こっちが声を掛けても、
美幸は仁の身体に抱き付いたままだった。
こんな所…、誰かに見られでもしたら…。