この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
背徳のキス
第3章 2話目


“もう二度と歌は歌わないようにしよう。

あんな風に馬鹿にされるのは懲り懲り”


止めどなく溢れてくる涙を手で拭うと、洞窟の入り口へとトボトボと進み、割れた手鏡を拾い上げた。


“鏡....割れちゃった


まあでも、いっか。最近使ってなかったし...”



シェリーは割れた手鏡を屑籠に投げ捨てようとして、キラリと光る小型の貴金属を発見する。


指輪だ。隙間無く天然ダイヤモンドが埋め込まれていて、一目で高級品と分かるプラチナリング。




シェリー自らワカメ野郎と罵ったあの人魚が彼女の脳裏に浮かぶ。



白皙の肌
エメラルドに輝く長髪
三白眼の瞳は闇夜を照らす金色
その鋭い瞳を縁取るように引かれた黒いアイライン
軽薄そうな薄い唇
黒光りした尾鰭
耳障りで下品な引き笑い


見事な悪役面だった。


”どうしよう、これ彼の落とし物?
まだ確定したわけじゃないけど、仮にそうだとしたら正直処分してしまいたい。
でも、もし探しに来たら....?
それで見つからないってなった時の方が面倒かも。あのマーマンは容赦無く私を罵倒するかもしれない。“


色々と思案した結果、彼女はホタテの貝殻が描かれた小さな巾着袋に指輪を入れて、暫く取っておく事にしたのだった。
そして、神に祈りを告げたのだ。


どうか、この指輪の落とし主が彼ではありませんように。



/43ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ