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背徳のキス
第2章 1話目
「コレ、やるよ。」
ジェドはマーメイドが描かれた紙幣をレヴァイアタンに押し付ける。
「何故僕に?」
「何でって、はるばる異界から何度もやって来て、土産の1つも買えねえなんて可哀想だと思ってよ」
「......どうもありがとう。ただ僕は今、何も手持ちが無くてね。それでも受け取って構わないのかな?」
「今回は特別。んだけど、次回からは物品交換だ。俺はそこまでお人好しじゃない。」
「何をご所望で?」
「異界の薬品。出来れば万能治療薬が欲しい。」
「驚いたな。ここら一帯は魔界の微生物でも蔓延っているのかい?」
「いや、そうじゃない。興味深いだけだ。今度でいい。俺に譲ってくれないか?」
胡散臭いジェドの言葉にレヴァイアタンは彼を訝しんだが、こちらとしても悪い取引では無い為、承諾した。