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2000文字の官能空間にようこそ
第4章 バイト仲間 夫視点
 早く気付くべきだった。日曜日、妻は念入りに化粧してバイト先に向かう。妻が若くなることを歓迎しない夫はいない。ただ、そこには何かしら邪な目的が潜んでいる。私の妻が浮気をしている。
 妻をつけることもストーカーになるのだろうか? 日曜の夕方五時、私は仕事帰りの妻の後を追った。
 案の定、妻は家とは違う方向に歩いて行った。百mほど歩くと妻は立ち止まり腕時計に目を落とした。男が現れた。遠くから男の後姿を見ただけだが、背の高い若い男だいうことだけは分かった。男が妻の肩に手をかけ、妻は男の腰に手を回して恋人のように歩き始めた。それから三分後、妻は男のアパートに入った。妻がアパートから出てきたのはそれから一時間後だった。
 一時間、私は男のアパートを眺めながらずっと想像していた。還暦の私より五歳年下の妻を男はどうやってはめているのか、と。
 妻は小柄ではあるが胸が大きい。ただ、妻の巨乳も地球の重力には抗えなくなってきた。それでも妻のたわわな乳房は厭らしく垂れ、むっちりとした体からはまだ男を誘うフェロモンが出ていたのだ。私はそれを知らなかった。
 その日の夜、私はベッドの中で妻を問い詰めた。
「お前浮気してるな」
 私に背を向けている妻の体がピクリと動くのがわかった。
「……」
 はい、浮気してます。なんて言うはずがない。
「背が高い男だよな。その男いくつなんだ?」
「……」
 妻の体が固まった。体は正直に告白している。あなたとは違う男と寝ていると。
「○○に住んでいる男だ」
 私は男のアパートの住所を言った。
「……」
 妻は私に背を向けたまま、小さく何かを言った。
「何だって?」
「……ごめんなさい」
「どこがいいんだ?」
 私は妻をいたぶることに決めた。
「……」
「あの男のどこがいいんだ。言え!」
「……体」
 妻の蚊の鳴くような声。
 男の名前はA。歳は二十二で地元の大学に通っている。Aとはバイト先のコンビニで知り合ったと妻は言った。
 私の妻が大学生と寝ている。私の中に怒りが……沸くはずなのだが。私の中のどこをさがしても怒りなどない。それどころか私は妻の浮気に興奮している。妻の体を舐め回しながら妻のま×こを突いているAを想いうかべるだけで、私の息は荒くなった。
 私に背を向けている妻を私は後ろから抱きしめた。訊きたいことは山ほどある……私のために。
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