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私立桐邦音楽大学附属中学校
第32章 小山田梨果の挑発
ピンポーン♪ピンポーン♪

室賀家の呼び鈴を押す小山田。

「住人が一緒にいるんだからそれ押さなくていいからね?」

「呼び鈴が壊れてないかのチェックだよー」

「???」

「……もしかして誰もいない?」

「まひろが帰ってる時間のはずなんだけど……」

ドアノブを回す弘斗。

ガチャガチャ……

「施錠されてるや。」

弘斗はスクールバッグから鍵を取り出して開けた。

「留守だったみたいね。」

「そ、そうだね……」

「上がってもいい?」

「お、小山田さえ良ければ……」

「室賀くん緊張してる?」

「はあ?!そんなことねーし!」

「お邪魔しまーす。」

「あっ!ちょ待って?」

玄関でローファーを脱いで揃えて一目散に弘斗の部屋を目指す小山田。その後を追う弘斗。

(あっ……!!)

階段を上る小山田のスカートの中身が見えてしまう。

「うっ……」

たちまち膨張するペニス。

(て、でもよかった……今日は履いてる。)


「室賀くん……」

弘斗の部屋を開け中に入った瞬間、小山田がそう言い立ち止まった。

「ど、どうしたの?小山田……」

「この匂い……」

「あっ!!」

予定外の来訪なのでティッシュ山盛りのゴミ箱を片付けていなかった。

(ヤバい、また精子臭いとか言われる!)

「前と違う……」

「な、何が?」

「室賀くんの精子の匂い。」

「へ?!」

「何で出したの?」

「何って……?」

「私以外で射精したでしょ?」

「あっ!!えっ?!えっ?!」

取り乱す弘斗。

「もしかして……奏音?」

「う……」

図星のようだ。

「だよね……昨日奏音のおっきいおっぱい見ちゃったもんね。」

小山田の言うとおり事故とはいえ角山奏音の乳房を見てしまった弘斗はこの部屋に帰った瞬間から彼女の乳房に思いを馳せて自慰に耽ったのだった。

「ご、ゴメン……」

「なんで謝るの?」

「えっ、いや……」

パタン

階下で玄関の扉の音がした。その後階段を上る足音。
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