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ファーストファンタジー
第2章 勇者
数時間後、ジャックの腹に何かが直撃した。

「げほぉ!」

「着いたよ。起きて」

そこにはケイトが正座して座っていた。

ジャックはブチキレ寸前である。

「良い目覚ましだ……そろそろ避けてくれないか? 重くて敵わん体重80キロあるもんなお前、あぁ重い重い」

怒ったケイトが杖で頭を叩いてくる。

「痛てぇからやめろゴルァ!」

「ほら、じゃれつくな。見えてきたぞ」

眼前には巨大な鉄の壁。

要塞都市ラグナロクである。

「ここで降ろしてくれ。ありがとう」

「あいよ」

3人は馬車を降り、馬車は元来た道を戻っていく。

ニーナは早速ラグナロクに入ろうと門の前に来る。

「クレイブ王の命にて魔王を討伐をしに旅に出ている者だ! 入場を許可してもらいたい!」

しかし返事はない。

「門番なんて居なくて何も言わずに入れるんじゃないか? うわぁ……恥ずかし」

「違うボケ斬るぞ」

ニーナは何度もここへ訪れている。

先程のようにしないと扉は開かないのだ。

何かがおかしい……

っとその時、中から悲鳴が上がった。
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