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官能能力者 あおい
第38章 間章:それぞれの文化祭①がんばれ美結ちゃん
アホ・・・。
「お前、すごいな!どこの学校?ここの生徒?そういや名前は?」
ずいっと手を伸ばしてくる。握手を求めているらしい。
日本人ぽくない異常なフランクさだ・・・。
「え?ああ、ここの学校だ・・・佐竹・・・ミト」
何となく、嘘をついてしまう。
「おお!ミトっちか。よろしくな!また遊んでくれよ!」
そう言って、ブンブンと握った手を振ってくる。何だか人懐こい犬みたいだ。
「その服イカスな。お前モテるだろう?いいなあ!彼女5人くらいいそう」
いてたまるか!心のなかでツッコミを入れる。
こいつはアホだが、嫌なやつじゃない。
それに、玲奈ちゃんとやらを好きなのも多分本当なんだろう。
私は笑えて来た。
「なに笑ってるんだよ」
柾が言う。何だか面白いやつだ。
「いや、別に・・・お前はしばらく彼女できなさそうだなって思ってさ」
なんでぇとふくれっ面をする柾がまた面白くて私は笑ってしまった。
ああ、こんな風に笑うのは何ヶ月ぶりだろう。
私は笑いすぎて目尻に浮かんだ涙を指で拭った。
結局、その日の午後は目一杯柾につきあわされ星稜祭を回ることになった。特に予定がないから別に良いんだけど・・・。
☆☆☆
夕方、他校の生徒は帰り、着替えをしていると、明日香が「そのまま帰ればいいのに!」と無茶なことを言ってくる。そんなわけにいくか。
あおいは何だか顔色が悪い。あれは委員長となにかあったに違いない。帰りにどっか寄ってフォローが必要だろう。
そんな事を考えながら制服に着替えていると、明日香が不思議そうな顔でこっちを見ているのに気づいた。
「ん?なんだ?」
「いや、美結ちゃんが何だか楽しそうなのです。なんかいいことがあったのかなって」
え?っと不覚にも顔が熱くなる。
「そういえば今日は美結ちゃんを全く見かけなかったのです。どこに行ってたのですか?」
そりゃそうだろう。他校の生徒を案内するようなところは、逆に自分の学校の生徒があまりいかないところだ。
嘘をついて男だと通したのがなんとなくうしろめたくて戸惑っていると、なにかを感じたのか、明日香は
「まあ、美結ちゃんが楽しかったのなら、私は嬉しいのです!」
と意味深な感じで笑った。
久我山柾か・・・
また、会えるかな・・・?
彼の事を考えると、男女逆転カフェも良かったような気がする。まあ、ちょっとだけだけど・・・。
「お前、すごいな!どこの学校?ここの生徒?そういや名前は?」
ずいっと手を伸ばしてくる。握手を求めているらしい。
日本人ぽくない異常なフランクさだ・・・。
「え?ああ、ここの学校だ・・・佐竹・・・ミト」
何となく、嘘をついてしまう。
「おお!ミトっちか。よろしくな!また遊んでくれよ!」
そう言って、ブンブンと握った手を振ってくる。何だか人懐こい犬みたいだ。
「その服イカスな。お前モテるだろう?いいなあ!彼女5人くらいいそう」
いてたまるか!心のなかでツッコミを入れる。
こいつはアホだが、嫌なやつじゃない。
それに、玲奈ちゃんとやらを好きなのも多分本当なんだろう。
私は笑えて来た。
「なに笑ってるんだよ」
柾が言う。何だか面白いやつだ。
「いや、別に・・・お前はしばらく彼女できなさそうだなって思ってさ」
なんでぇとふくれっ面をする柾がまた面白くて私は笑ってしまった。
ああ、こんな風に笑うのは何ヶ月ぶりだろう。
私は笑いすぎて目尻に浮かんだ涙を指で拭った。
結局、その日の午後は目一杯柾につきあわされ星稜祭を回ることになった。特に予定がないから別に良いんだけど・・・。
☆☆☆
夕方、他校の生徒は帰り、着替えをしていると、明日香が「そのまま帰ればいいのに!」と無茶なことを言ってくる。そんなわけにいくか。
あおいは何だか顔色が悪い。あれは委員長となにかあったに違いない。帰りにどっか寄ってフォローが必要だろう。
そんな事を考えながら制服に着替えていると、明日香が不思議そうな顔でこっちを見ているのに気づいた。
「ん?なんだ?」
「いや、美結ちゃんが何だか楽しそうなのです。なんかいいことがあったのかなって」
え?っと不覚にも顔が熱くなる。
「そういえば今日は美結ちゃんを全く見かけなかったのです。どこに行ってたのですか?」
そりゃそうだろう。他校の生徒を案内するようなところは、逆に自分の学校の生徒があまりいかないところだ。
嘘をついて男だと通したのがなんとなくうしろめたくて戸惑っていると、なにかを感じたのか、明日香は
「まあ、美結ちゃんが楽しかったのなら、私は嬉しいのです!」
と意味深な感じで笑った。
久我山柾か・・・
また、会えるかな・・・?
彼の事を考えると、男女逆転カフェも良かったような気がする。まあ、ちょっとだけだけど・・・。