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官能能力者 あおい
第43章 間章:科学部の日常
ここから、しばらくは委員長視点でお送りします。

☆☆☆
「おっそいわよ!柏木くん!」
放課後、科学部が活動場所として使っている第二理科室に入ると、佐和切先輩が頭ごなしに言ってきた。
佐和切芳恵(さわぎりよしえ)、僕よりひとつ上、2年生で、科学部の現副部長だ。ショートボブの髪型に、本人曰く「度が強すぎてコンタクトに出来ない」ということでぶ厚めのメガネを掛けている。彼女は制服の上から白衣を着て、活動する準備は万端なようだ。

「柏木ー、最近、おせーぞ」
実験用具が収納された木製の棚の奥から間延びした声が聞こえる。声の主は遠藤恭一郎、同じく2年生で科学部の部長だ。戸棚の奥にある自分専用の実験スペースでまた何やら破っているらしく、姿は見えない。

「すいません」
一応殊勝に謝っておく。先輩は立てなければと思っている。ただでさえ、僕は学級委員活動や兼部しているミステリ愛好会の活動もあり、科学部の活動には全て出られていないので、下手に出ておくに越したことはない。

さて、僕がどのくらい遅れたかというと、5分ほどである。この時点で準備万端な、この二人がここにくるのが早すぎるのだ。そして、おそらく今日はこの3人しか活動に来ない。

奥から白衣を着崩した遠藤先輩が出てきて、理科室の中央の机に陣取る。その向かいに佐和切先輩が座る。自分はどうしようと思ったが、なんとなく佐和切先輩の隣りに座った。

「さて、科学部の活動を始めるとしようか」
遠藤先輩が口火を切り、今日の活動が始まった。

科学部の活動はシンプルだ。各々が研究していることを発表し、それぞれが意見を言ったり、質問をしたりするのだ。顧問の先生もいるにはいるが、ほとんど顔をださない。それだけ、遠藤先輩が先生から全幅の信頼を得ているということを意味している。

ちなみに、それぞれの先輩の研究分野を紹介すると、遠藤先輩はパソコンでのプログラミングやVRゴーグル、佐和切先輩はハーブや漢方などの薬効のある植物によるレメディ(民間治療薬)の合成を研究している。僕は実験よりも理論のほうが好きなので、今は解析力学のまとめをしている。
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