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官能能力者 あおい
第45章 ブレインハッカー:キミガホシイ
愛しい人のピンチだ。
『もしも、体育の時間にブレインハッカーに襲われたら・・・』
事前に相談をしてあった。
『まず、紙袋をかぶれたら迷わずかぶって欲しい』
これは大事だ。まかり間違って人前であの淫乱スイッチを押されたらあおいちゃんの一生が台無しになりかねない。
『そして、もし、身動きも取れず、視線から逃れられないで、また、あおいちゃんの記憶が飛ぶほどの【何か】が起きそうだったら・・・』
淫乱スイッチを押されてしまったら・・・。
『どうか、僕が行くまでは可能な限りあらがって欲しい。必ず・・・必ず助けるから』
体育館が近づくとざわざわとした声が聞こえる。まずい、何かが起きている!
「あおい!大丈夫か!?」
佐竹さんの悲痛な声が聞こえる。
「あおいちゃん・・・ど・・・どうしたら・・・」
あれは遠山さん?
「あおいちゃん!」
体育館に飛び込むと、あおいちゃんが、バレーのコートのネットの下辺りに仰向けに倒れているのが見えた。
ビクンビクンと腰が脈打つように蠢いている。目は見開いたまま視線を虚空に彷徨わせ、口もとはだらしなく半開きになって、よだれが垂れ流されるままになっている。
誰だ!いったい?!
素早く周囲を見渡すが、少なくとも体育館内で目に見えるのは先生を含めて女性ばかりだ。影に隠れてということもなくなはないだろうが、そんなに隠れる場所があるとは思えない。体育館の上方には回廊のようなスペースがあり、その向こうの窓越しには青空が広がっている。当然、そこに人影はない。
『もしも、体育の時間にブレインハッカーに襲われたら・・・』
事前に相談をしてあった。
『まず、紙袋をかぶれたら迷わずかぶって欲しい』
これは大事だ。まかり間違って人前であの淫乱スイッチを押されたらあおいちゃんの一生が台無しになりかねない。
『そして、もし、身動きも取れず、視線から逃れられないで、また、あおいちゃんの記憶が飛ぶほどの【何か】が起きそうだったら・・・』
淫乱スイッチを押されてしまったら・・・。
『どうか、僕が行くまでは可能な限りあらがって欲しい。必ず・・・必ず助けるから』
体育館が近づくとざわざわとした声が聞こえる。まずい、何かが起きている!
「あおい!大丈夫か!?」
佐竹さんの悲痛な声が聞こえる。
「あおいちゃん・・・ど・・・どうしたら・・・」
あれは遠山さん?
「あおいちゃん!」
体育館に飛び込むと、あおいちゃんが、バレーのコートのネットの下辺りに仰向けに倒れているのが見えた。
ビクンビクンと腰が脈打つように蠢いている。目は見開いたまま視線を虚空に彷徨わせ、口もとはだらしなく半開きになって、よだれが垂れ流されるままになっている。
誰だ!いったい?!
素早く周囲を見渡すが、少なくとも体育館内で目に見えるのは先生を含めて女性ばかりだ。影に隠れてということもなくなはないだろうが、そんなに隠れる場所があるとは思えない。体育館の上方には回廊のようなスペースがあり、その向こうの窓越しには青空が広がっている。当然、そこに人影はない。