この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
幼遊戯
第9章 春休み~隆弘~
無言のまま二人でもくもくと夕食を食べる。

せっかく旅行に来たっていうのに、これじゃあ遥香も別の奴がいいって思うに決まってるよな。

だんだんマイナス思考のスパイラルに嵌まっていく。

「……隆弘?」

「ん?何?」

「さっきの人のこと気にしてんの?」

ずばり聞かれて箸が止まった。

遥香は何でもないことのように聞いてるけど、俺はそれが聞けなくて悶々としてるんだよ!

「私今気付いたんだけど、隆弘って恋愛経験値低いよね」

「……は?」

「だって気になるんなら聞けばいいじゃん。それをくらーい顔で無言でいるんだもん。だから、こういう状況に慣れてないんだなって思ったの」

「じゃ、じゃあ遥香は高いのかよ」

「私?私はねぇ、片想い経験値が高いの」

「……は?」

「片想いしてた期間が長いから、悶々とすることに慣れてるんだよ?」

美味しそうに刺身を食べながら、そう言って遥香は笑った。

なるほど。

こういう気持ちを遥香は何度も体験してんのか。

そうだよなぁ。

俺、どんだけセフレいたんだよってくらい遊びまくってたし。

その度に遥香は悶々としてたに違いない。

「ごめんな」

「……それは何に対してのごめん?」

「んーと、今までのこととか?」

「それはいいよ。私だって好きで隆弘のこと追いかけてたんだもん」

俺は箸を置いた。

「けどさっきのことは謝んねえぞ?俺なりに遥香を大切にしたくて我慢してきたんだから」

今度は遥香が箸を置いた。

「うん、それは私もごめん。けど私も分かってほしかったの。状況とか場所なんて関係なく、隆弘とだったらどこででもしたいよってこと」

遥香が照れながらはにかんだ。

遥香の気持ちが嬉しくて、今すぐにでもこたえてあげたくなってしまう。

「……じゃあ部屋戻るか?」

顔がにやけないように必死で顔を作りながら聞いた。

遥香も縦にひとつ頷いてくれた。



/117ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ