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幼遊戯
第9章 春休み~隆弘~
「ちょ、ちょっといきなり!?」

部屋に戻るなり遥香を抱き締めた俺に、彼女は驚いたように俺を見上げた。

「いつでもどこでもしたい、って言ったじゃん」

「そりゃ言ったけどっ」

遥香の下唇を俺の唇で挟み、舌で撫でるように舐めた。

遥香の重心が俺に傾けられる。

唇のふにふにと柔らかい感触を楽しみながら、俺は中へと侵入した。

「んっ」

角度を変えながら舌を絡ませると、欲情し始めた遥香の声が俺の耳を犯してくる。

「二階連れてっていい?」

メゾネットタイプの部屋だったため寝室は二階だった。

手を引きながら階段を昇り、並べられたベッドのひとつに彼女を乗せる。

上半身だけ服をぬぎ彼女の上に跨がった。

仰向けでこちらを見つめる彼女は本館でお風呂に入ったからだろう、浴衣姿だ。

遥香の頬に手を添えて唇を合わせる。

「寒いの?」

遥香に聞かれて自分が震えているのに初めて気付いた。

遥香の方が不安なはずなのに俺ってホント情けないな。

「いや、緊張してる」

「えー、初めてなのは私の方なんだけど?」

ふふっと笑う遥香にまた口づけた。


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