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幼遊戯
第8章 冬休み~隆弘~

夜18時。
待ち合わせの18時半に間に合うように家を出た。
繁華街に近づくに連れ、仕事帰りのママらしき人とちっちゃい子どもが手を繋いで買い物をしているのをちらほらと見かける。
俺の母さんもそういえば働いてたな。
小さい時はああやって一緒に歩いたような気もする。
俺は居酒屋に向かいながら、過去にしか存在しない母を振り返った。
いつも笑顔だった母。
料理が上手だった母。
優しかった母。
だけど母は優しすぎたのかもしれない。
どっかのダメ男にひっかかり、そいつを見捨てられないと言って、母は家からいなくなった。
俺はその時中学生だった。
そういえばその頃から遥香を避けはじめた気がする。
「隆弘ー!」
不意に呼ばれて現実の世界に引き戻された。
もう少しで全てを思い出せるような気がしたのに……。
待ち合わせの18時半に間に合うように家を出た。
繁華街に近づくに連れ、仕事帰りのママらしき人とちっちゃい子どもが手を繋いで買い物をしているのをちらほらと見かける。
俺の母さんもそういえば働いてたな。
小さい時はああやって一緒に歩いたような気もする。
俺は居酒屋に向かいながら、過去にしか存在しない母を振り返った。
いつも笑顔だった母。
料理が上手だった母。
優しかった母。
だけど母は優しすぎたのかもしれない。
どっかのダメ男にひっかかり、そいつを見捨てられないと言って、母は家からいなくなった。
俺はその時中学生だった。
そういえばその頃から遥香を避けはじめた気がする。
「隆弘ー!」
不意に呼ばれて現実の世界に引き戻された。
もう少しで全てを思い出せるような気がしたのに……。

