この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
幼遊戯
第8章 冬休み~隆弘~

大通りを抜けた辺りで、俺は深いため息をついた。
これじゃあ何のために護身術を習っているのか分からない。
「たかひろぉ~、ひさしぶりにてぇ、つないだねぇ」
ふにゃふにゃした顔でそう言われ、ふと気がついた。
そう言えば俺、遥香に触れてる。
よくわかんねえけどいつの間にか克服できてたってことか?それともあまりの怒りでぶっ飛んだ?
「わたしはぁ、いなくなんないよ?」
「……は?」
「らってぇ、わたしはやさしくないもん」
「意味わかんねえ」
「たかひろいがいにはぁ、やさしくないからぁ、ほかのおとこにひっかかったりしないよぉ?」
いやいや、さっきめちゃめちゃ騙されそうになってましたけど?
「……ありがとな」
遥香が俺の母さんのことを言ってるんだとわかった。
確かに遥香は俺以外の男には手厳しい。
それは母さんのことがあったからだったんだな。
「らってぇ、たかひろにぃ、しんじてもらいたかったからぁ」
一瞬泣くかと思った。
目頭が熱くなって慌てて夜空を見上げる。
この気持ちが妹分としてなのかなんてどうでもいい。
俺は遥香が好きだと思った。
一途に俺だけを見てくれていた遥香に、応えてやりたいと思ったんだ。
これじゃあ何のために護身術を習っているのか分からない。
「たかひろぉ~、ひさしぶりにてぇ、つないだねぇ」
ふにゃふにゃした顔でそう言われ、ふと気がついた。
そう言えば俺、遥香に触れてる。
よくわかんねえけどいつの間にか克服できてたってことか?それともあまりの怒りでぶっ飛んだ?
「わたしはぁ、いなくなんないよ?」
「……は?」
「らってぇ、わたしはやさしくないもん」
「意味わかんねえ」
「たかひろいがいにはぁ、やさしくないからぁ、ほかのおとこにひっかかったりしないよぉ?」
いやいや、さっきめちゃめちゃ騙されそうになってましたけど?
「……ありがとな」
遥香が俺の母さんのことを言ってるんだとわかった。
確かに遥香は俺以外の男には手厳しい。
それは母さんのことがあったからだったんだな。
「らってぇ、たかひろにぃ、しんじてもらいたかったからぁ」
一瞬泣くかと思った。
目頭が熱くなって慌てて夜空を見上げる。
この気持ちが妹分としてなのかなんてどうでもいい。
俺は遥香が好きだと思った。
一途に俺だけを見てくれていた遥香に、応えてやりたいと思ったんだ。

