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トライ アゲイン
第8章 安祐美の母

「僕は日勤ですので今から帰りますが、
何かあったら迷わずにナースコールをしてくださいね」

「帰ってしまわれるの?」

「だって…日勤なのに夜も病院内をウロウロしていたら変でしょ?」

「でしたら…でしたらこの病室に籠って話し相手になっていただけませんか?」

由美子としては梨田に心を奪われてしまったので、わずかな時間を惜しんで一緒にいたいと思った。

「ね、そうしてくださいな
夕飯、まだなんでしょ?デリバリーを注文しますわ!ね、何が食べたいの?」

「そうですねえ…出来ればあなたを食べたいかな?」

「えっ?」

「うそうそ、冗談ですよ
大丈夫ですよ、病院近くの定食屋で軽く済ませてきます。そのあと、誰にも見つからないようにこっそりとこの部屋に戻って来てあげますよ」

ホントに?
絶対よ!夜が一番寂しいの…だから是非ともここに忍び込んでね!

病室を後にする梨田の背中にしがみつきたいのを
由美子はグッと我慢した。


約束どおりにほんの小一時間ほどで梨田が病室に戻ってきてくれた。

「あああ…来てくれたのね!嬉しいわ!!」

待たされた分だけ由美子の欲情は激しくなっていた。
梨田が病室のドアを閉めるとすぐに彼に抱きついてキスをねだった。

「こんな僕を待ち望んでいてくれたなんて嬉しいなあ…
今夜はゆっくりとお話しましょうね」

「お話…だけ?」

由美子は精一杯に色っぽい目付きをして梨田を誘った。

「体と体のおしゃべりでもかまいせんけどね」

そう言って梨田は由美子が期待するように豊満な胸を揉んでやった。

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