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誰にも言えない!
第5章 本当の気持ちは?
晴れない気持ちのまま私は中庭へと向かった
(だけど先生が私を突き放したのは、
きっと嫌いになったからだよね…)
私は無理やりそう言い聞かせ
中庭につくと
私達はベンチに座った
部活へ向かう生徒や友達と話しながら歩く生徒の姿があったり
カップルでお茶を飲みながら話している生徒もいる
みんな放課後は思い思いに過ごしていた
私は覚悟を決めるように息を吐いた
そして…
「あのね、ずっと考えてたんだけど…」
私は考えに考えた答えを伝えようと口を開く
よしくんは首をこちらに向けて静かに私の話を聞いた
「なかなか考えがまとまらなくて時間がかかっちゃったんだけど」
(付き合おうって言わなきゃ)
「あのね、まだはっきりしてないんだけど」
言わなきゃいけないと思うのに
心の中で何かが突っ掛かって言葉が素直に出ない
(だけど、言わなきゃ…!)
覚悟を決めて
よしくんを見つめ…
「あのね、私も―…」
「竹内!」
(え…?)
私が最後の言葉を伝えようとした途端に
遠くで私を呼ぶ声が聞こえた