この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
誰にも言えない!
第6章 内緒の関係
「「…………」」
しばらくの沈黙の後、
よしくんが私の頭をくしゃっと掴むように撫でた
「…よしくん?」
頭を撫でられながら上目でよしくんを見ると
目を細め笑っているのか泣いているのか
私を優しく見下ろしていた
「そっか…
七海が好きだと思える奴がいるならそれでいい
七海が本気なら応援もする
でも悪いけど
俺はそんなに簡単に諦められそうにない
七海のこと俺はよくわかってるから
なんかあったら俺のとこ来ればいい
な?」
夕日を背に浴びながら
私を見るよしくんは輝いて見えて眩しくて
私にはよしくんの笑顔が切なく歪んで見えた
(ごめんね)
「うん、ありがとう…」
(先生のこと好きだって
本当はよしくんには正直に言いたいよ…)
「おう」
(だけど言えないの
ごめんね、よしくん)
私はよしくんに申し訳ない気持ちで胸が痛んだ
いつか、
話せる時が来たら
ちゃんと話そう
そう思い
先生との関係は心の奥に隠した