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誰にも言えない!
第6章 内緒の関係
その日以来
私達は元の関係に戻ることが出来た
私の気持ちを知った上でも
よしくんは私のことを好きで居てくれる
それがどれだけ辛いことか
私にはわかっていなかったけど…
「よかったねえ~七海さんっ」
お昼休み、お弁当を食べながら文香が私に言う
文香には全てを話した
「で、先生とはどうなの?」
「な、何が?」
ニヤニヤしながら詰め寄ってくる文香に恐怖を感じる
「やだも~、したの?ってことよ~」
「し、したって!そんなのまだに決まってるじゃん!」
思わず声を上げてしまい周りから視線を浴びる
「あ、あはは」
恥ずかしさと焦りで苦笑いをすると
みんなは気にせずそれぞれに休み時間を過ごし始める
「そんなにびっくりすることじゃないでしょ?ちゅうぐらい」
文香は私の様子に驚いたように言った
(ちゅうって、キスか…)
文香の言葉に肩透かしを食らったような気持ちになったのと同時に
自分は何を考えてるんだと恥ずかしくなった
(だってあの時先生が…)
“そんなんじゃこの先大変だぞ”
(なんて言うから…)
「で、どうなのさ?」
相変わらず身を乗り出して私に問いかける文香
「し、した…よ」
あの時のことを思い出すと頬が焼けるように熱くなる
「あら~、やっぱり大人は違うの?」
文香は興味津々だ
「違うって…、他の人としたことないし…」
「あー、そうでしたねえ七海さん
初めてだもんね」
(む、むかつく)
私は身を乗り出す文香のおでこをペチっと叩いた
「い、痛っ!…ごめんごめん
なんかあったら話してよね
惚気話なら大歓迎」
おでこをさすりながら文香は笑顔でそう言った
「文香さんこれからもお世話になります」
「どうもどうも」
二人でお辞儀をし合い、顔を見合わせ笑った