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誰にも言えない!
第6章 内緒の関係


「先生…」






「ん?」





書類を読みながら私に返事をする先生






「5時になったら…」






「うん?」






「そのー…」






(先生にくっつきたい…)






「どうした?」




俯いてもじもじしている私に
面白がっているように先生は言う




「言わないと分からないぞ?」






「や、やっぱなんでもないです…」




(いえない!恥ずかし過ぎる…)






「そうか…

じゃあ5時になったら俺は職員室に戻ろうかな」





「えっ…」




先生がそんなことを言うから
私は悲しくなって顔をぱっと上げた



そんな私を先生は意地悪い顔をして見ている




「行っちゃうんですか…」






「七海が何も言わないならな?」






「い、言います…!」






「言ってみ」



優しい声音で言う先生に胸が高鳴る






「その、5時まで勉強頑張るから…

それから、あの…構ってください…」






私が声を振り絞って言うと

先生は、ははっと笑って




「当たり前だ
そのつもりだよ

あと1時間頑張ったらご褒美な」





そう言った






(こんなんじゃ1時間集中できそうにないよ)




熱くなる頬をおさえて
私は参考書と向き合った




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