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誰にも言えない!
第1章 始まりは…
伊藤先生と緒方先生の話をしてから数日後…
もうすぐに定期テストが迫っていて
私は放課後も学校に残って勉強をしていた
文香は彼氏と帰ってしまうし
あの子は勉強はできているんだろうかと
少し心配になってしまう
だけど彼女は元から頭がいいのもあって
定期テストも毎回高得点を取る
私はやっぱり数学が苦手で…
今日も伊藤先生のところに行こうと
人通りの少ない廊下を一人、歩いていた
すると向こうから、
人の足音が聞こえてくる
廊下の向こう側が暗くて顔が良く見えなかったが
(あ……)
緒方先生だ
授業では普通に出会っているから
今では緊張もせず軽い会話ぐらいはできるようになった
「あ、こんにちは」
軽く頭を下げ通り過ぎようとする
しかし…
「また、伊藤先生のとこ?」
通りすがり際に緒方先生が私の方を振り返り
話しかけてきた
「そうですけど…」
(何で知ってるの…?)