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彼女はボクに発情しない
第11章 眠れぬ夜の間奏曲
☆☆☆
今の・・・何?

奏は『発情がまだ収まっていない』と言って、抱きついてきた。そして、混乱している間に、逃げるように走っていってしまった。

追いかけなきゃと思ったけど、足が動かなかった。

何が起こった?
唇に温かい感触が残る。

キスをされたんだと気付いたのはしばらく経ってからだった。
この前、『発情』した奏にキスされた時とはまったく違う。あのときは脳髄までしびれるような官能的なキスだったけど、今回のは触れるか触れないかというような、優しいキスだった。感触としては今回のほうが全然『軽い』のに、なぜだろう、ずっと心に響くような気がした。

ぼんやりとした気持ちのまま、ボクは家についた。正直、どこをどう歩いてきたかもわからない。玄関を通り、階段を上り、自分の部屋にたどり着く。そのまま、ベッドに仰向けに倒れ込んだ。

今の出来事をどう考えるべきなんだろう?奏の言う通り、発情の残り香のようなものだったのだろうか?そんなことは今までになかったと思うが・・・。

今までの奏は、ボクの性処理が終わると、そそくさとその場を離れるか、ボクに帰るようにいうことが多かった。きっと、奏としてはあまり見られなたくない姿なのだろう、と思っているので、ボクはあえていつも逆らわずに彼女の言う通りにしている。

なのに、今日は・・・。
抱きついてきて、そして・・・

「キスした・・・?」

意識すると、唇が火がついたように熱く感じる。

小学校4年生で初めて奏が『発情』の発作を起こしてから、何度となく性処理をしてきた。でも、普通の状態の奏とは実は手も握ったことがない。ましてやキスなんかもっての外だ。

もし、普通の状態の奏とキスしたら、あんな感じなのだろうか?
そうだとしたら、なんて、いいものなのだろう。心がいっぱいに満たされるようだった。

世の中の恋人が、なぜキスをするのか、分かる気がした。

ああ・・・やっぱりボクは、奏が大好きだ。
性処理なんかじゃなくて、もっと普通のお付き合いをしたい。
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