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彼女はボクに発情しない
第12章 夏の初めの多重旋律
☆☆☆
正直言って今朝は学校に行きたくなかった。こんなふうに思ったのは中学校の頃、仲間外れになって以来だ。高山くんにどんな顔で会えばいいのか、全く分からなかったからだ。

なるたけ、笑顔でいよう。それだけを心がけた。多分、私が落ち込んだ顔をしていると、高山くんは気にするんじゃないかと思ったからだ。

うまく、できただろうか。

ホームルームが終わった。もう帰る時間だというのに、教室では友達としばらく会えなくなる名残り惜しさからか、なかなかみんな帰ろうとしなかった。

私も、最後まで残って高山くんを見ていた。

本当は、夏休み前に告白して、お付き合いできたら、この夏には一緒に行きたいところがたくさんあった。でも、それは叶わなかった。今日、ここでバイバイしたら、次に会えるのは2学期だ。

高山くんが、男の子たちと連れ立って出ていくのを見送って、やっと私も教室を後にした。

なんとか、一日、笑って過ごすことができた。
昇降口で外履きに履き替え、安心したのと、落ち込んだのとが半々の気持ちで、一息つく。

やっぱり、きつかったな・・・。

花火大会の後、フラフラと一人で家に戻ったが、その後、何度も何度もデートのことを思い出してしまい、一向に眠ることが出来なかった。

嬉しいこともいっぱいあった。私の格好を見て『素敵』と言ってくれた。
兄弟の話をしてくれたり、一緒にご飯を食べられたり。
同じ映画を見ることもできた。

でも、花火は一人で見ることになった。
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