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彼女はボクに発情しない
第13章 組曲:夏の夜の願い ”異榻同夢”
「奏お姉ちゃん、行くの?」
「え・・あ、いや・・・」
陽太をさそったら、などと考えているときに、ふいに聞かれたものだから、思わずしどろもどろになってしまう。
「もしかして・・・陽兄と約束しているの?」
違うんだけど、ほぼ図星を指され、カッと顔が紅潮する。
「や・・・約束・・・はしていなんだけど・・・」
「一緒に行きたい・・・と?」
「はい・・・」
うつむいて声が小さくなってしまう。耳まで熱くなっている。
これではどっちが年上かわからない。
誘えばいいのに、と風香ちゃんは簡単に言うが、それができたら苦労しない。それに、風香ちゃんは私の『発情』のことを知らない。なので、単に私が恥ずかしがっているようにしか見えないのだろう。
事態はもう少し複雑なんだけどな・・・。
「うーん。わかった!要は、奏お姉ちゃんが誘った、ってことにしなきゃいいのよね。大丈夫、任せて!私がなんとかするから」
何をどう理解したのか、風香ちゃんは胸をどんと叩いて陽太に約束を取り付けることを請け負ってくれた。
風香ちゃんが意気揚々と戻っていった後、お隣から、何やら悲鳴が聞こえた気がしたが、気のせいだと思いたい。
「え・・あ、いや・・・」
陽太をさそったら、などと考えているときに、ふいに聞かれたものだから、思わずしどろもどろになってしまう。
「もしかして・・・陽兄と約束しているの?」
違うんだけど、ほぼ図星を指され、カッと顔が紅潮する。
「や・・・約束・・・はしていなんだけど・・・」
「一緒に行きたい・・・と?」
「はい・・・」
うつむいて声が小さくなってしまう。耳まで熱くなっている。
これではどっちが年上かわからない。
誘えばいいのに、と風香ちゃんは簡単に言うが、それができたら苦労しない。それに、風香ちゃんは私の『発情』のことを知らない。なので、単に私が恥ずかしがっているようにしか見えないのだろう。
事態はもう少し複雑なんだけどな・・・。
「うーん。わかった!要は、奏お姉ちゃんが誘った、ってことにしなきゃいいのよね。大丈夫、任せて!私がなんとかするから」
何をどう理解したのか、風香ちゃんは胸をどんと叩いて陽太に約束を取り付けることを請け負ってくれた。
風香ちゃんが意気揚々と戻っていった後、お隣から、何やら悲鳴が聞こえた気がしたが、気のせいだと思いたい。