この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
彼女はボクに発情しない
第17章 恋敵協奏曲
☆☆☆
「待って!笹本さん!」

走っていく笹本さんを追いかける。ああ!意外と足が速い。待って待って!
「お願い!待って!話を聞いて!」

駅の近くの公園の前でやっと止まってくれた。
「四宮さん・・・」
彼女も肩で息をしている。真夏なので、ブワッと汗が滲んできてしまう。
「とにかく・・・日陰にいきましょう」

公園の木陰のベンチで並んで座る。互いに息が整うまでちょっと時間がかかった。
「笹本さん、あのね・・・」

私は彼女を追いかけるに当たって一つ、決意してきたことがあった。
「私は、陽太が好き」
「そう・・・ですか・・・」
ガックリと肩を落とす。
「違うの、それを言いたかったわけじゃなくて。えっと、好きだけど、まだ彼には言えていないの。だから、お付き合いとかできてないの」
「それって、どういう・・・だって・・・あの夜・・・」

私は息を大きく吸う。心を落ち着けなくちゃ。
そして、覚悟を決めた。

「私・・・病気なの。PIHっていうの。」
「病気?」
「うん・・・男の人に接触したり、近寄ると、いつもじゃないのだけど、すごく性欲が強くなってしまうの。それで、その状態を解除するための方法が・・・」

うう・・・言いにくい・・・。

「方法が・・・その・・・誰かにイカせてもらう・・・しかないの」
笹本さんの目が大きく見開かれる。顔に朱が差しているところをみると、あの夜見たことを思い出しているのかもしれない。

「その役を、ずっと、陽太にやってもらっていた・・・。笹本さんがあの夜見たのは、そういうことだったの」

ついに、言ってしまった。家族と陽太以外に知られることがなかった私の秘密。
でも・・・それでも・・・。

「な・・・んで?私に?」
なんでだろう?黙っていれば勝手に勘違いしただろうに、なんで言うつもりになったのだろう。自分でもはっきりはわからない。わからないけど。
/274ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ