この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
彼女はボクに発情しない
第18章 誘惑のポルカ
私は元々『諦めのいい子』だった。

小学校の時、目立ってなにか言われるくらいならと、皆から文句言われないように立ち回ることばかり考えていた。
中学校の時、いわれのないことで仲間はずれになったときも、周囲に訴えてなんとかしようとはしなかった。自分から何かをして失敗して、余計状況が悪くなるのが嫌だった。
高校受験のとき、初めて少し自分の実力より上の学校にチャレンジした。でも、受験日当日に受験票が風で飛んでいってしまって、『ああ、やっぱり私って頑張っても実らないんだ』なんて絶望的になってしまった。まあ、あのとき陽太くんが助けてくれたのが今に至るきっかけだったんだけど。
高校生になって、最初になかなかクラスに馴染めなかったときも、すぐに諦めてしまった。そういえばあのときも、陽太くんに支えてもらったんだった。

言われてみれば、『諦めない』ことには全部陽太くんが絡んでる。
私の『頑張る気持ち』はみんな陽太くんがくれたんだ。

頑張れる私を、私は好きだった。
こんな私にしてくれる、陽太くんは、私にとって、本当に、本当に大切な存在だ。

以前の私だったら、陽太くんが奏ちゃんを好きなんだろう、と思った瞬間に、そして、奏ちゃんが陽太くんを好きなんだと聞いた瞬間に、きっと自分から身を引いてしまっていた。でも、ルリの応援もあるが、今は頑張ろうと思えている。

普段の自分ではありえないくらいに、奏ちゃんにもグイグイ言い返している。

自分が、また一段、なりたい自分に変わっている気がする。

それに・・・。ふとした拍子に思い出してしまう。あの神社の森で見たこと。
気持ちよさそうな奏ちゃん。
愛おしそうに奏ちゃんを愛撫する陽太くん。

私も、やっぱり・・・ホシイ・・な。

だから絶対に・・・陽太くんと、恋人同士になりたい。
行けるところまで行きたい。

シャープペンシルを持つ手にぐっと力が入る。
今日の帰りも、頑張ってアプローチしよう。

待っててね、陽太くん!
/274ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ