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彼女はボクに発情しない
第19章 キスに焦がれる輪唱曲
☆☆☆
朝が来た。今日も天気がいいらしい。
レースのカーテン越しに眩しい日差しが降ってきていた。

今日は奏が誘いに来ると言っていた。
時計を見ると7時だった。まだ早いような気がするが、もう一度寝て寝過ごしたら大変だ。

ボクは起き出し、洗面を済ませる。歯を磨きながら、昨日のことを思い出していた。

『奏さんとデートに行っても、私とまた会ってくれますか?』
『もし、フリーなら、私は陽太くんの彼女になりたいです』

優子は、ボクが奏が好きなのを知っている。知ってて、それでもボクにアプローチをしているんだ。

結局、ボクは彼女の『告白』に明確な答えを出さなかった。
いや、出せなかったのだ。
彼女から「奏」という言葉が出るまで、昨日のデート中、奏の事を思い出すことがなかった。でも、その名を聞いたとき、やっぱり迷う気持ちがあった。

優子は可愛い。奏にはない、何かがある気がする。
でも、ボクは奏が好きなのではないか?

いや、待て。ボクは奏が好きだ。そう思っていた。
でも、それは、小さい頃から『好き』だったから、の『好き』なのかもしれない。そもそも、奏とは小さい頃から密接に関わりすぎていて、彼女以外の女性をまじまじと見たことすらなかった。そして、奏の性処理をするようになってからは、好きとか嫌いとかいうのをぶっ飛ばして、身体的接触が多くなってしまったというのもある。
完全に後先が逆になっている。

優子とのデートでそれが嫌というほど分かった。
本来は、ああやって、お互いを知り合って、手をつなぎ、ハグをし、そして、キスをして・・・と身体の接触も増えていくものではないのだろうか?

果たしてボクは奏に対して『普通の恋』をしているのだろうか?
なんだか、自分の気持ちがよくわからなくなってきた。

食事をし、服を着替える。今日、奏にどんな顔で会えばいいのだろう?奏は、昨日、ボクが優子にあそこまで迫られたことを知っているのだろうか?いや、知るわけないか・・・。

もし、知っていたら、どんな顔をするのだろう。
彼女はボクに興味を持ってくれるのだろうか?

うだうだ考えているうちに9時になった。
そして、ほぼジャストの時間にピンポーンと呼び鈴が鳴る。
奏に間違いないので、靴を履いて、扉を開いた。

ボクは目を見張る。

そこに、女神がいた。
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