この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
彼女はボクに発情しない
第19章 キスに焦がれる輪唱曲
☆☆☆
次に選んだのは、ゲームではなくアトラクションだった。奏の希望だった。館内をぐるぐると走り回るジェットコースターのような乗り物だ。ただ、これも普通のジェットコースターではなく、CGをふんだんに使って物語性のある内容になっている。
そして、狭い館内を動くものだから、Gがすごい。急降下、急旋回などなど。
Gがかかる度に、隣りに座っている奏が小さい悲鳴を上げ、ボクの腕にしがみついてくる。『発情』時以外で奏の身体に触れることなんてめったにないので、これはこれでなんというか、役得というか、嬉しかった。
この後、2つほどライド系のアトラクションに挑戦した。どれも奏はきゃーきゃーいって楽しそうだった。
「あー面白かったね!」
奏がぐっと伸びをしながら言う。振り返る笑顔がとても可愛い。
「ちょっと、はしゃぎ過ぎちゃたかな。少し、休まない?」
奏は館内のソファ席を指さす。彼女を座らせてボクは飲み物を買いに行く。
ボクはジンジャーエールにでもしようかな。奏はお茶がいいと言うだろうな。ボクはノンカフェインのお茶を彼女のために選んだ。
「はい」
奏にお茶を渡すと隣にどっかりと座る。確かに疲れた。少しゆっくりするのもいいかもしれない。目の前には行き交う人々。親子連れもいるけれど、カップルが多いな、やっぱり。
奏はお茶を一口飲むと、ちょっとうつむいて、それから、身体を少しだけボクに近づけてきた。
な・・・なんか・・・近くない?
「よ、陽太は・・・私とデート・・・って・・・イヤ・・・じゃ・・・なくない?」
一瞬頭が止まる。
えーっと、『イヤじゃない、わけじゃない』かと聞いているんだから・・・、あれ?なんて答えればいいんだ?
「それとも、イヤ?」
ボクが答えを出す前に奏が言葉を続けた。
ブンブンと頭を振る。嫌なワケがない。
それを見て、奏が少しホッとしたように見えた。
次に選んだのは、ゲームではなくアトラクションだった。奏の希望だった。館内をぐるぐると走り回るジェットコースターのような乗り物だ。ただ、これも普通のジェットコースターではなく、CGをふんだんに使って物語性のある内容になっている。
そして、狭い館内を動くものだから、Gがすごい。急降下、急旋回などなど。
Gがかかる度に、隣りに座っている奏が小さい悲鳴を上げ、ボクの腕にしがみついてくる。『発情』時以外で奏の身体に触れることなんてめったにないので、これはこれでなんというか、役得というか、嬉しかった。
この後、2つほどライド系のアトラクションに挑戦した。どれも奏はきゃーきゃーいって楽しそうだった。
「あー面白かったね!」
奏がぐっと伸びをしながら言う。振り返る笑顔がとても可愛い。
「ちょっと、はしゃぎ過ぎちゃたかな。少し、休まない?」
奏は館内のソファ席を指さす。彼女を座らせてボクは飲み物を買いに行く。
ボクはジンジャーエールにでもしようかな。奏はお茶がいいと言うだろうな。ボクはノンカフェインのお茶を彼女のために選んだ。
「はい」
奏にお茶を渡すと隣にどっかりと座る。確かに疲れた。少しゆっくりするのもいいかもしれない。目の前には行き交う人々。親子連れもいるけれど、カップルが多いな、やっぱり。
奏はお茶を一口飲むと、ちょっとうつむいて、それから、身体を少しだけボクに近づけてきた。
な・・・なんか・・・近くない?
「よ、陽太は・・・私とデート・・・って・・・イヤ・・・じゃ・・・なくない?」
一瞬頭が止まる。
えーっと、『イヤじゃない、わけじゃない』かと聞いているんだから・・・、あれ?なんて答えればいいんだ?
「それとも、イヤ?」
ボクが答えを出す前に奏が言葉を続けた。
ブンブンと頭を振る。嫌なワケがない。
それを見て、奏が少しホッとしたように見えた。