この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
彼女はボクに発情しない
第20章 三日月が導く静かなる助奏
あの勝負を受けたときは、まっすぐ陽太を好きだって言える気がしていたんだ・・・。
でも、それは、まっすぐ陽太を好きな優子ちゃんを目の前にして、ただ単にそれに当てられていただけだったんだ。

自分にも、きっとできると、勘違いしてしまっただけだったのだ。

今日、ゲームポリスで何気ない様子を装って手を引いたのも、胸の中はドキドキだった。ソファで寄り添ったときも、顔を間近で見つめたときも、いろんな気持ちがいっぱいあふれてきて、胸が苦しくて、まともに会話すらできなかった。

しまいには『私とのデートはいやじゃなくない?』って、日本語になっていないよ・・・。

ああ・・・心が揺れる。何をしてるんだ、私は。
何がしたいんだろう?
私は陽太とどうなりたいんだろう?どうなれたらいいのだろう?

陽太は優子ちゃんみたいな子とお付き合いしたほうが幸せなんじゃないかと思ったりもする。
だけど、すぐに次の瞬間、『陽太を独り占めしたい』『絶対手放したくない』と自分の中の何かが叫ぶ。

私はダメで、恥ずかしいことばかりしてて、それに嫉妬深くて・・・、そう思う反面、でも、本当に、本当に、あなたのことが大好きで、大好きで、たまらないとも思ってしまう。

「もう、どうしたらいいの・・・私・・・」

陽太が幸せになって、私も幸せになれる、そんなことが可能なのだろうか?
なんだか、それは、矛盾をはらんで解くことができない数学の問題のようだった。

じわりと目の前に広がる夜の闇が、水に濡れたようにぼやけていった。
/274ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ