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彼女はボクに発情しない
第20章 三日月が導く静かなる助奏
☆☆☆
泣きつかれて眠ってしまい、やっと目覚めた夜半過ぎ。
私は優子ちゃんにメッセージを書いた。

奏『今日、私はキスをしてもらえませんでした』
 
だいぶ遅い時間だったにも関わらず、メッセージはすぐに返ってきた。

 優子『私もしてもらえませんでした』

そして、少ししてから、またメッセージが来た。

 優子『でも、もう少しでキスしてもらえそうではあったんです!』

それを見て、少し迷って、私もまた、メッセージを送った。

奏『私はおでこにはキスしてもらえました』

何分かして、メッセージが届く。

 優子『おでこはノーカンです』
奏『だよね』

なんとなくだけど、なぜか、優子もまっすぐじゃないのかもしれないと思った。

そうだ、私達、ずっと曖昧な幼馴染という関係のままではいられない。
陽太も成長する。周りの子も陽太の魅力を放っておかない。
私だって、変わっていく。変わらなきゃいけない。

陽太に気持ちを伝えるのは怖い。
傷つけてしまうかもしれない、縛り付けてしまうかもしれない。

それでも、私達の関係も、もう変わらなきゃいけないんだ。
どんな結末になろうが、変わることを止めることはできない。

また、優子ちゃんからメッセージが来た。
 優子『(あなたには負けませんわ!というタカビーなお姫様のスタンプ)』

優子ちゃんは真剣だ。少なくとも、陽太に向ける気持ちは本物だ。全身全霊で陽太にぶつかっている。

その一方で、私は、怖いんだ。陽太に好きだと言って、陽太を縛って、それで、傷つけたくないなんて思っている。
『傷つける私』になりたくない、んだ。

どうしたらいいかわからない。どうしたいのかもわからない。
答えは出ない。出ないけど・・・。

奏『(私だって負けないぞ、というデフォルメされた女子が力こぶを作っているスタンプ)』

すくなくとも、私の中で答えが出るまで、今は、まだ、負けるわけにはいかないんだ。
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