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彼女はボクに発情しない
第22章 陽気な家族のための小舞曲
【Minuet for my sweet family】

「おばさま、こんにちは」
ちょんと小さなリュックを背負い、私は高山家の玄関口を訪れた。いつもおっとりした様子の陽太の母、八知おばさまが出迎えてくれる。

今日は合宿の二日目だ。二日目と言っても『合宿を』と言い出したのが昨日であり、昨日は私の家に陽太を半ば拉致するような形で連れ込み、宿題をさせた。かなり無理をさせたお陰で、数学の復習問題集が8割方、社会の歴史部分を終わらせることに成功した(結局社会は1ページもやってなかったのだ)。このペースが維持できれば、夏休み明けにはなんとか間に合いそうである。

彼の帰りは深夜の1時になっていたし、まるで生ける屍のようになってフラフラと歩いていたのがいたく気にはなったが、しょうがない。

今日は、『まずは探すところから』という宿題があるため、陽太の部屋で宿題に取り組むことになっている。もちろん、昨日の夕方の段階で、おばさまには連絡を入れてある。

「あらあら、いつも陽太がお世話になって・・・。本当にごめんなさいね」
相変わらずのおっとり口調で癒やされる。私の家と陽太の家は昔から家族ぐるみで付き合っているので、当然、私とおばさまも旧知の仲である。

「いいえ!大丈夫です」
私の方こそ、ひとかたならぬ程のお世話になっておりますので・・・、と心のなかで付け加えた。陽太と違って、八知おばさまをはじめとした陽太の家族は私の『発情』のことを知らないので、言う訳にはいかないが。

ささ、どうぞどうぞ、と促され、私は家に上がらせてもらう。
「おばさま、陽太は?」
あらーっと、口に手を当てて、ちょっと二階を伺うような仕草をする。
「そう言えば、朝から見てないわね・・・。まだ寝てるのかもしれないわ」
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