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彼女はボクに発情しない
第5章 保健室のブルース
そう、四宮奏はこの学校の誰よりも頭が良くて、飛び抜けて美人。そして、運動もほぼ万能ときている。人間、あまりにも万能すぎる人を前にすると、気後れしてしまうのだ。奏はなんとなく、クラスの中で浮いている。
だからこそ、だ。
奏がこの学校を選んだのはボクのせいだ。ボクが奏くらい出来が良ければもっと奏にふさわしい学校に行かれたし、クラスで浮くことだってなかったろう。ボクのせいで奏に友だちができないなんて、耐えられん!
「奏は歌上手いよ?大丈夫!全然ふつーの女の子だよ?!ボクが保証するよ!」
それに、と続ける。
「ボクだって、奏と同じくらい近づきがたいオーラがビンビン出てるでしょうに!!!」
ぷっとルリが吹き出す。つられて優子が笑い出した。
「お前は、アホのオーラが強すぎだ」
おいこら、弦次、涙を流してまで笑うんじゃない!
わかった、わかったと、3人が了承してくれた。よかった。奏も一緒に行かれる。
友達との橋渡しをしたいというのも本当だったが、奏から離れたくなかったというのも本当だ。これで、彼女を守ることができる。
ボクは事の次第を含め、奏に金曜のカラオケに行くことを話した。奏は少しうつむき、躊躇しているように見えたが、小さく頷いてくれた。
よかった・・・。これで、全てうまくいく。
だからこそ、だ。
奏がこの学校を選んだのはボクのせいだ。ボクが奏くらい出来が良ければもっと奏にふさわしい学校に行かれたし、クラスで浮くことだってなかったろう。ボクのせいで奏に友だちができないなんて、耐えられん!
「奏は歌上手いよ?大丈夫!全然ふつーの女の子だよ?!ボクが保証するよ!」
それに、と続ける。
「ボクだって、奏と同じくらい近づきがたいオーラがビンビン出てるでしょうに!!!」
ぷっとルリが吹き出す。つられて優子が笑い出した。
「お前は、アホのオーラが強すぎだ」
おいこら、弦次、涙を流してまで笑うんじゃない!
わかった、わかったと、3人が了承してくれた。よかった。奏も一緒に行かれる。
友達との橋渡しをしたいというのも本当だったが、奏から離れたくなかったというのも本当だ。これで、彼女を守ることができる。
ボクは事の次第を含め、奏に金曜のカラオケに行くことを話した。奏は少しうつむき、躊躇しているように見えたが、小さく頷いてくれた。
よかった・・・。これで、全てうまくいく。