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第24章 青嵐の序曲

☆☆☆
「よー！陽太！一緒に帰ろーぜ〜！」
弦次か・・・。横にいるのは長谷川だな。
ボクは、ふらりと立ち上がる。
言われなくても帰るわい。

ちらっと奏の方を見ると、彼女はルリと喋っている。その後、そそくさと教室を出ていった。なんだろう？用事があるのかな？

最近、彼女の発情頻度が増えているのが若干気になる。彼女が帰らないならボクも残っていようかな・・・。

「わりい、ちょっと図書館寄ってくわ」
二人に言うと、彼らは一斉に声を上げる。
「な・・・なんてことだ！」
「陽太・・・お前、末期の癌かなんかか？」
「それとも、脳をやられたか・・・」
「図書館は、勉強するところだぞ！？」
・・・失礼な・・・。
まあ、寝ようと思ってはいたけどさ。

とりあえず、図書館で奏を待とう。目さえ開けていれば、図書館から校門を見張れる。そこで、奏が出てきたら帰るとしよう。

そう考えながら、ボクは重い足を引きずり引きずり、図書館を目指した。