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彼女はボクに発情しない
第24章 青嵐の序曲
☆☆☆
やっぱり、悪いよね・・・。

ルリは友達想いでいい子なんだけど、やりすぎるところがある。たぶん、私にわからないようにやったつもりなんだろうけど、さっき、奏ちゃんにこっそり言っていたことは私にも聞こえてしまった。

『職員室で佐伯先生が提出物のことで呼んでいる』

それで、奏ちゃんは職員室に向かってしまった。私が陽太くんと帰れるよう、ルリが変に気を利かせたのだと思うけど、さすがに嘘をつくのはやりすぎだ。奏ちゃんとルリの仲が悪くなるのは嫌だ。

早く追いかけて、なんとかしないと・・・。

幸い奏ちゃんが職員室に着く前に追いつくことができた。よかった・・・。でも、追いついたところでどうしたらいいのだろう。
『ごめん、ルリがやりすぎて』と正直に言おうか。
それとも、もしかしたら、本当に先生に呼ばれている可能性に賭けて、様子を見てからにしようか・・・。

迷っているうちに、奏ちゃんは職員室に入っていってしまった。

閉まりきらない扉の隙間から様子を伺ってみる。佐伯先生に話しかけているようだが、佐伯先生は、首を傾げている。
やっぱり、ルリが口からでまかせを言ったようだ。

困ったなぁ・・・。

まだ二人が何かを話しているが、ちょうど、私が覗いている扉と奏ちゃんとの間に体育の鈴木先生が横切った。その一瞬の間に、奏ちゃんの様子が変わったように見えた。

まず足元がフラフラとしだした。かろうじて、先生になにか言って、お辞儀をし、こちらに向かって歩いてくるが、その足取りも、何かゆらゆら心もとない。

そして、こちらを向いたときの表情が私を驚かせる。
目がとろんとしており、いつもよりも数倍うるんでいる。唇がいやにキラキラしているのは、何度か舌なめずりをしているせいのようだ。

そのまま職員室の出口、つまりは私のいる方に向かって歩いてくる。
奏ちゃんのこの様子には覚えがある。

あの夜、お祭りの日、陽太くんに神社の裏の森に連れて行かれているときの奏ちゃんの様子にそっくりだった。
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