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彼女はボクに発情しない
第25章 波乱の奇想曲
「響・・・お前、今回はなんでまた突然帰ってきたんだ?」
奏の父、宗次郎が尋ねる。ちなみに紹介がまだだったが、奏のお父さん、四宮宗次郎は楽器を扱っているそれなりに名の通った大会社の専務という役職についている、結構なやり手だ。
「ああ・・・奏のね、様子を見ようと思って。ほら、診断するには直接会うのが一番だろう?」
響が言うには、イギリスでは日本よりもPIHの研究が進んでおり、治療法もいくつか模索されているという。今回、その研究の一環として奏の状況聴取に来たということだった。

治療法・・・奏のPIHを治療できる可能性がある、ということ?

ちらっと奏を見る。奏はじっと響の言葉に聞き耳を立てているように見えた。
治るんだ・・・。治ったなら、奏は普通の女の子だ。ただの、可愛くて、優秀で、スポーツ万能の、女の子・・・。

あれ?そうなったら、ボクはどうなるんだろう?

一瞬、不埒なことを考えそうになってしまった。
頭を軽く振る。長年、奏を悩ませていた病気が治るならそれが一番いいに決まっている。

でも・・・でも・・・。

「まあ、というわけで、少し奏のことを診察したくてさ。それで来たんだよ」
「診察って?」
「まあ、大したことしないよ。普段の生活見たり、あ、あと、血液検査はさせてもらいたいかな。」

響によると、血液検査の依頼をするために病院とコネクションをつけるのに数日かかるようで、その間に問診やら生活観察やらをするということだ。滞在は短くても1週間ほどになるし、手続きが滞れば伸びることもあるという。

その間、響はこの家に住むらしい。

ボクは、その間、命を守ることができるかな・・・。
冷や汗が背中を伝って落ちていった。
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