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彼女はボクに発情しない
第26章 狂おしき愛の追想曲
☆☆☆
その日から、僕の世界の中心は奏になった。
朝、誰よりも早く起き、奏の眠っている父と母の寝室に行き、飽きることなく奏を見つめ続けた。
奏がハイハイをするようになったなら、躓かないように、危ないことがないようにといつも一緒に行動し、目を配り、この天使が傷つかないように守った。
彼女が笑うと、世界が沸き立ち、僕の心はそれだけで至上の喜びで満たされた。

友だちと遊ぶことは全くなくなった。学校が終わると、誰よりも早く家に帰り、奏と遊んだり、奏の面倒を見た。

すぐに学校に行くのが嫌になったが、勉強をしない訳にはいかない。なので、僕は可能な限り先の教科書を全て読み、暗記し、学校の宿題や勉強に割く時間を極限まで削る努力をした。それでも、物理的に学校にはいかなければいけない。しょうがないので、奏の写真アルバム(携帯用厳選版)を持っていき、先生にバレないようにずっと見ていた。
先生は気づいていたかもしれないが、全教科100点を取り、授業中どんなに難しい問題を当ててもすぐに答えてしまうので、そのうち僕に構うのをやめた。

奏が初めて「お兄ちゃん」と言った時、興奮のあまり三日三晩眠れなかった。4日めにさすがに学校で気絶してしまい、母が呼ばれた。事情を聞かれたがうまく答えられなかったことを覚えている。

奏はすくすく大きくなり、ますます美しく、愛らしく、そして素晴らしい少女に変貌した。お出かけ用の服を着たときは、注意しなければいけなかった。興奮のあまり失禁しそうになるからだ。よく、興奮して鼻血を出すというマンガの描写があるが、あれは嘘だ。
人は興奮すると失禁する。

なので、出かけるときは数日前から予告してもらい、服を着たなら、まずは携帯電話で撮った画素の少ない画像を見ることで十分に目を慣らし、心の準備をしてから、徐々に距離を詰め、隙間から後ろ姿を見て、それからゆっくりと全身を見る、という、とにかく面倒なステップを踏む必要があった。
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