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彼女はボクに発情しない
第9章 ボクと歌姫たちの三重奏
【Ensemble by me and the singers】

試験休み3日目。ボクは、この日までに補習の呼び出しがなかったことから、どうやら今回もなんとか赤点を免れた、とほっと胸をなでおろしていた。

これで、今日は無事に遊びに行ける。

そう、今日は、ルリと優子、それから弦次に誘われ、遊びに行く日だった。そうそう、いちばん大事なのは、奏だ。

奏は周囲のみんなより出来が良く、それが故にややクラスの中で浮いているところがある。加えて奏自身も『発情』の件があるので、なかなか友達同士で遊びに行く気にならないらしい。
しかし、ボクとしては奏にはたくさん友達を作って欲しいし、楽しく過ごして欲しい。
だから、ちょっと無理してでも、奏も一緒に誘いたかったのだ。

ぴんぽーん

迎えに行くと約束した時間。奏の家の玄関チャイムを鳴らす。
すぐに玄関の扉が開き、奏のお母さんが顔を出す。奏は今降りてくる、とのことだった。

「陽太くん、今日は奏を誘ってくれてありがとうね」
当然、奏のお母さん(ボクは母が佐智子さんと呼んでいるので、自然と子供の頃から佐智子おばさんと呼んでいる)は奏が『発情』のせいで、友達をなかなか作れないでいることを知っている。
なので、お礼を言ってきたのだ。

改めてお礼を言われると若干くすぐったくなってくる。別に、単に善意というわけではない。ボク自身も奏と遊びに行くことが楽しみなのだ。

奏とは一緒に勉強したり、登下校はそれなりに近くにいるが、こうして遊んだりすることは滅多にないのだ。なんとなく、改めて遊びに誘う、というのも互いに気恥ずかしいのもあるのかもしれない。

だから、今日のことは60%?いや、80%くらいは自分のため、と思っている。

玄関の向こうから、トントンと階段を降りてくる軽い足音が聞こえる。奏だ。
「陽太〜、ごめん。もうちょっとまって〜」
そのまま階段を降りて家の奥に折り返して行く。方向からして、洗面所に行ったのだろうと思われた。
5分くらいして出てきた奏を見て、ボクは自分の選択が正しかったことを知った。

か・・・かわいい・・・。
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