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人妻デッサン~絶頂に導かれた絵理奈
第14章 別れ
「奥さん、今日は何にしようか?」

スーパーの惣菜コーナー。

いつもと変わらぬ店主が、絵理奈に明るく声をかけてくる。

「そうね・・・・・」

このスーパーこそ、原島と出会った場所なのだ。

絵理奈さん、すみません、連絡もせずに消えてしまって・・・・・・・

原島が突然、姿を現すような気がする。

絵理奈は、そんな淡い期待と共に、毎日ここに通っている。

だが、彼の姿と出会うことは全くなかった。

「奥さん、ねえ、奥さん、どうしたの?」

「は、はい・・・・・・」

「最近、なんだかぼうっとしてるねえ。旦那とけんかでもしたのかい」

好色そうに店主は笑っている。

「まあ、それはいつものことですけど・・・・・・」

絵理奈はつい、本音を漏らしてしまう。

夫、雄一との距離は相変わらず遠い。

以前にも増した深刻さで、夫婦の親密さは失われていた。

夫が別の女を作っていることは、もはや明らかだった。

「へえ、奥さんみたいなきれいな人相手に不満なやつもいるんだねえ」

「そうみたいです・・・・・・」

「最近、ますます奥さんの美しさには磨きがかかってるでしょう」

「えっ?」

「幸せな女ほど輝くっていうから、てっきり順調なんだって思ってたけど」

幸せな女ほど輝く・・・・・・・・

店主の言葉が、絵理奈の体奥を疼かせる。

私を幸せにして、女としての魅力を磨き上げてくれた彼。

彼が・・・・・、そう、原島さんが私には必要・・・・・・・・・。

絵理奈は、ある決意を固めた。
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