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love is over
第6章 約束
隼人を学校に送り出し何時もように掃除、洗濯と甲斐甲斐しく動き回ってた時だった。
夏生のスマホの着信音が鳴った。
夏生がスマホを開いて見ると電話の相手は昨日から出張に行ってた夫の直樹からだった。
「えっ!今日も帰れないの?明日は、明日は帰れるの?分かりました。身体に気を付けてね…。」
夫は今日も帰れないのだと言った。
「明日は帰るから。」
そう言うと電話は切れた。
その電話が今日は帰って来ると想ってた夏生をがっかりさせた。
だがこの、一本の電話が夏生と隼人の関係を大きく変えることに成ろうとはこの時、夏生は想ってもみなかった。
何時もの時間滞に隼人が帰って来た。夏生が、それを出迎える何時もの光景だ。
夕食の準備が整い彼の部屋に行き夏生が声を掛けその後、台所に戻った。
それから少し遅れて彼が食卓に就いた。
「お父さんは?」
食卓に父親はいなかった。
「お父さん今日は帰れないんだって!」
寂しそうに夏生が言う。
「じゃあ今夜も夏生さんと二人だけ?」
「うん…。そうなの……。」
夏生は夫が帰らず、がっかりしてたが父親が帰らないことを喜んでた者がいた。
それは隼人だった。
「ねぇ夏生さん、今夜も一緒に寝ない?」
食事が始まると隼人が夏生に聴いた。
「今夜も?」
「うん。だめかなあ?」
甘えるように言う彼の、この言葉に夏生は弱かった。