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背徳は蜜の味
第11章 人妻その十一 ~温泉で犯されて~

温泉の中で握ってあげた夫のペニスが
平常時の大きさに戻る。
いや、久々の濃厚なキスに感激したのか、
ムクムクと大きく固くなってゆく。

「ここで…一発しちゃうか?」

まさか夫の口からそんな言葉が聞けるとも思っていなかったので、思わず秀子も夫の腰に股がって挿入したくなったけれど、
公共の場をわきまえなさいと若者に注意した手前、自分達が羽目を外すのはどうかと思い止まった。

「続きはお部屋で…ね」

そのように窘(たしな)めてあげたものの、
秀子だって早く夫のペニスを迎え入れたくてウズウズしていた。

「よ、よしっ!じゃあさ、続きは部屋に戻ってから…」

一刻も早くハメて欲しい秀子は
温泉をじっくりと味あわないまま、急いで湯から上がると、下着も着けずに浴衣に袖を通した。

夫も同じように下着なしで浴衣を羽織ったが、
勃起しているペニスが浴衣を割り開いて顔を覗かせてしまうので、仕方なくパンツだけは身につけた。

イソイソと部屋に戻り、
座布団を畳の上に敷き詰めて、いざセックスを始めようかとしたその時
「あの~…お食事のご用意をさせていただいてもよろしいでしょうか?」と
襖の向こう側から何とも申し訳なさそうに仲居さんが声をかけてきたので、やむなくラブラブタイムは食後ということになった。

いつもは晩酌しながら
ゆっくりと食事を楽しむ夫なのに、
今夜に限ってものすごい勢いで料理を平らげてしまい、食後のデザートもそこそこに内線電話を利用して「食事を済ませましたから、お布団を敷いてください」と、まるでセックスをするのが見え見えの催促をした。

連絡を受けた仲居さんも
今からセックスをするのだろうと理解してくれて
二組のお布団を密着させて敷いてくれて、
「それではごゆるりとお休みください」と
半ば含み笑いを残しながら去っていった。

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